トップページ / 手機織り体験 / 丹後ちりめんができるまで / 手機と力織機 / 織機調整講座 | ||||
|
||||
織機調整講座 |
|
|
安全器の調整 | |
製織中何らかの原因でシャトルが開口時に杼口に停止したり、杼箱に挟まれたりして多くの経て糸を切断し、筬、シャトル、杼箱などを損傷することがある。
これらの弊害を除去し経て糸の切断を防止する装置を安全器と言う。安全器はブレードとブロックが激突することにより織機を停止させるので、関係各部への影響が大きい。
特に、開口のタイミングが早くなり、杼箱交換のタイミングが遅くなる。また、ブレードとブロックの摩耗と折損が起きる。 安全器が作動する時には次の三つの原因が考えられる。
aの原因は杼投げ関係の不調により杼が杼箱に入らない時や杼箱関係の原因で杼が杼箱に入らない時、また、杼走線の不揃いにより杼走不良を起こし杼が杼箱に入らない時、 開口不良により杼走不良が起き杼が文箱に入らない時、杼箱・杼受け関係の不調により杼が打ち戻る時などによることが考えられる。 bの原因は杼が飛んだり、杼が織り付いたり、杼箱交換の変調などが考えられる。いずれの場合も杼投げ、チェック、開口、杼箱などの運動を点検して調整する必要がある。 cの原因はある特定の杼箱で起きる場合と全ての杼箱で起きる場合とに分けられる。 特定の杼箱で起こる場合は杼の幅が違う時やスウェルの高さ・運動量が不揃いの時になる。全ての杼箱で起こる場合は関係部分の調整が必要である。
ストップロッドレールはクランク角265~270°でボールがレールの谷部に落ち込むようにサイドフレームに取り付ける。
ここで所定の位置より後方に取り付けるとシャトルが杼箱に入る前にボールが谷部に落ちて、ストップロッドの荷重が直接スエルに加わりシャトルが入りにくくなる。
また逆に前方に取り付けるとシャトルは入りやすいが完全に杼箱に入らない状態でも安全器が作動しないことになるので注意すること。 杼箱にシャトルを入れた時にブレードの先端がブロックの上方3mm以上になるようにwのロッドアジャストナットで調節するが、 wのナットとレバーとの間に少しのギャップを持たせないといけない。 作動するかどうかの確認として、モーターを止めてハンドルをかけて状態にしておく。 次に、杼投げペダルを「ケリ」の状態にし、両方の杼箱からシャトルを抜き、フライホイールを両手で持ちクランク角90°~180°の位置より勢いを付けて回す。 この時にハンドルが外れなければならない。 |